支笏湖ユースホテル トップページ>コラム:紋別岳で過ごした贅沢な時間

恵庭岳
紋別岳頂上から見えた恵庭岳(写真右下)。管楽器の音が支笏湖に広がり、抜けていく。
写真集

 7月22日(日)、紋別岳に登り、頂上で景色を楽しみながら、コンサートを聴くイベント「紋別岳登山大会 山頂ミニコンサート」が開催されました。主催は、支笏湖周辺フィールドの自然環境や歴史文化の研究を行い、同地域の活性化を図る任意団体「支笏湖活性化協議会」です。山歩きを趣味とする人のほか、初めて山を登るという人や、親子連れなど30名近くの人が参加しました。

 8割ほど進むとさすがに「次、曲がったら山頂かな?」などと話す人や、歌を合唱してお互いを励ましあう一幕も見られました。しかし、山を覆っていた霧が急に晴れ、青空の中に、山頂にあるNTTの鉄塔が見えると、歓声があがり、自然と足どりが早くなるのが不思議です。

 2時間半ほどの行程を超え、ついに山頂でコンサートが始まります。ボランティアによる、バックミュージックに合わせたホルンとトロンボーンの演奏です。スタンダードな名曲から、最近のポップスなどが山々に響き渡ります。参加者は持参したお弁当などを食べながら、音楽に耳を傾けました。

ヒメマス汁 

 下山すると、支笏湖ビジターセンター前でチップ(ヒメマス)汁が参加者に振舞われました。支笏湖で食堂などを経営する福永物産からの計らいです。ヒメマスのダシと野菜の旨みがのった温かい汁が、疲れた体を元気にしてくれました。

 その後、参加者は、最初に配られた北海ホテルか当ユースホステルの温泉無料入浴券を使い、疲れを癒しました。登山中の交流をきっかけに、背中を流し合う参加者もいたようです。

 苫小牧から来たという老夫婦は、「支笏湖は近すぎて、あまり興味がなかったが、コンサートに惹かれて久々に来た。多くの人が支笏湖の素晴らしさを実感する良い企画だったと思う。このような取り組みはぜひ今後も続けて欲しい」と話していました。

 「紋別岳登山大会 山頂ミニコンサート」は、参加者に贅沢な時間を与え、こうして終了しました。次回の企画が待たれるところです。

(2007年7月・参加者 N.I.)


参加者は世間話や支笏湖への思いなどを語り合いながら、和気あいあいと進んでいきます。同行した支笏湖ビジターセンターの自然観察員の方々は、支笏湖周辺で見ることが出来る植物や昆虫についての解説を行いながら、参加者の体調と安全に気を配っていました。

「支笏湖はもともと好きだったが、あらためて良さを実感した」、「山の上でコンサートなんて、まるで外国のリゾートに来たようだった」と、参加者は口々に語り合います。